「心のストレッチ」
いつもどういうライブが来てくれた人に一番良いと思ってもらえるかを考えている。
先日の中野ミドルハウスにて行った“カジュアルアフタヌーンショー”
お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。
来たかったけど急用で来れなくなってしまった方々も、ありがとうございました。
行こうか迷ったけど、ライブに行く勇気が出なかった方々も、ありがとうございました。
やってることも知らずに過ごされていた方々、いずれお会いできればと。
この頃ライブをやる際に思うことは、心をストレッチしていっていただければいいなということです。
体は、伸ばしたり縮めたりすれば柔らかくなりますが、心はどうすればいいでしょうか。
それはやはり、感情を動かすことではないでしょうか。
演者が精一杯の表現をし、お客様に楽しんでいただく。
その当たり前のような構図を作るのは簡単ではない。
以前の僕は、自分の演奏に集中し、世界観を表現することに一生懸命になっていた。
でも、それだけでは聴いていただく方にはなかなか届かないのです。
人の基本はご挨拶。
ステージでも同じこと。
まずは歩みを寄せ、肩の力を抜いていただくことが大事。
今回は、これまでと違い音源を使ったカバー曲を数曲歌いました。
ほとんどの方がお馴染みの曲を歌い、大事なスタートを切りました。
どうやら喜んでいただけた方が多かったようで、雰囲気も上々に始められました。
そこからはいつも通りのくろふくろうずの曲を演奏したり、
先日のzepp名古屋での映像をスクリーンに映して見ていただいたり、
また時折音源カバーをはさんだりと進行していきました。
ライブが終わった後、多くの方につかみがよかったと感想をいただきました。
今回、まずはご挨拶にとの思いで取り入れた馴染み深い曲は、
どうやら正解だったようです。
多くの方に“楽しかった”といっていただけたことが何より嬉しく、
ライブを開催してよかったと一安心できる瞬間です。
それと、この日はもうひとつ嬉しいことがありました。
父の古くからの友人が数名いらしてくださり、
中には十数年ぶりにお会いする方もいらっしゃいました。
そのお姿を拝見したとき、やはり父の曲を聴いてもらいたくなりました。
実はこの日、父の曲は1曲しかやる予定はなかったのですが、
急遽増やしました。
ライブ終わりにまず、その方の元へとご挨拶に伺うと、
涙を浮かべながら僕を抱きしめてくれました。
それがこの日もうひとつの嬉しかったことです。
急な内容変更にも動じず、ついてきてくれた長田洋樹にも感謝です。
さすが相方、ありがとう。
こうして終えた今回のライブでしたが、
お越しいただき、一緒に過ごした時間の中で、
多くの方々と共に笑ったり、泣いたりすることで、
心のストレッチになり、
スッキリと会場をあとにしていただければ、
何よりの幸いです。
また、皆様と色々な感情を出し合い、共有できる時間を、
そんなライブを作っていきたいと思います。
そして何より、またお会いできる日を楽しみにしています。
伊藤道大郎
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